最近、情報収集業務の自動化を依頼する企業様が増えてきております。
情報収集業務とは、例えば、
- 最新のニュースサイト情報を収集して、Excelファイルに情報をまとめる業務
- 市場調査した情報をExcelファイルにまとめて管理する業務
- システムからログの情報を落としてファイルとして管理する業務
- 受発電量を決まった時間にサイトから情報を取得し、記録、保管する業務
など、特定の内容を定期的に収集してまとめる業務です。
このような業務は毎日のルーティンで、1回の作業時間はそこまででもなくても、年間で計算したら意外と時間がかかります。
本日は、弊社が実際に情報収集業務を自動化した事例も紹介しながらお話します。
情報収集業務の特徴
規則性のある作業やルーティン作業は、RPAの得意分野です!
冒頭でもご紹介させていただいたように、情報収集の業務は企業によって様々あります。
その共通点として、
- 決まった条件を検索する
- 決まった情報を取得する
- 決まった形で情報をまとめる
要するに、決まった手順で決まった内容を定期的に行うことです。
これはまさにRPAが一番向いている業務ではないでしょうか。
コンテンツ紹介
RPAでコスト削減効果を出しやすい業務
https://rpa.confidence-media.jp/2023/12/rpa_costdown/
RPAで自動化する業務の選定方法
https://rpa.confidence-media.jp/2024/01/rpabusinessselection/
これらの作業は1回あたりの作業は短いものの、日次で行っているような業務はRPAで自動化することで思っているより削減効果が出ることもあります。
今回は、情報収集業務の自動化によって大きい削減効果を得られた事例を1つご紹介いたします。
情報収集業務の自動化による大きい削減効果を得られた事例紹介
情報収集業務の自動化導入で、年間660時間の業務時間削減に成功!?
弊社が参画にしているプロジェクトで、以下業務内容の情報収集業務の自動化の事例がありますので、実際にどのように自動化すればよいか、事例の業務内容を参照しながら説明いたします。
業務内容
当日の工事入札が、自治体ごとに各工事種別でどのくらいあるかを管理するために、33個の入札情報サイトから、添付ドキュメントをダウンロードし、必要な情報(自治体名、日付、工種、工事名称)を収集してExcelにまとめます。
RPAを作成する上で、まず初めに自動化の業務フローを整理します。
自動化の業務フローを整理することで、無駄な開発工数を削減することができ、開発の効率化につながります。
今回の業務をシンプルに整理すると、
- 入札情報サイトから各工事種別を当日の日付で検索し、添付ドキュメントをダウンロードする
- 検索結果の内容(自治体名、日付、工種、工事名称)をExcelに記載する
上記の流れを33個分のサイトで実施します。
サイト自体は33個がありますので、仕様によって操作の手順が異なる場合がありますが、Excelに転記する作業は共通ですので、手順❷を共通部品としてロボットを開発する設計になります。
次に、メンテナンス性の高いロボットを構築することが重要となります。
33個のサイトは仕様が異なるため、サイトごとに操作用のロボットを作成する必要があります。ただし、サイトを操作以外の部分は基本的に共通となりますので、Excelに情報をまとめると同じく、共通の内容をまとめて設定することによって、メンテナンスする際に重複の改修を何回も修正することを防げます。
今回の場合は、33個のサイト情報を1つのマスタファイルに管理し、マスタファイルのデータを順番に処理することで、各サイトの操作ロボットを呼び出しすることで、サイト操作の前後処理を1つにまとめることができました。
今回の業務を自動化する際の流れと業務フロー図例と合わせてご参考ください。
自動化の業務フロー
- 33個のサイト情報をまとめたマスタファイルを開き、各行のデータを順番に処理する
- 該当サイトの操作ロボットを呼び出す(サイト上で検索、ダウンロードを行う)
- 共通処理のロボット(Excel転記処理)を呼び出す
<業務フロー図例>
上記のように共通の処理をまとめて設計することで、開発工数を削減でき、修正が発生した場合も改修箇所を特定しやすく、共通部分の改修工数を抑えることができます。
ちなみに今回の業務は1回1個のサイトの実施時間はたったの5分だけで、自動化する必要が本当にあるのかと疑問されていますが、1回5分でも、33個のサイトのまとめ作業を毎日やっていたら、年間660時間の削減効果があります。
<内訳>
毎日実行 1回1個のサイトの実施時間:5分
5分×33個のサイト×20日×12か月=39600分/60分=660時間
情報収集業務は意外と削減効果が大きいです。
手元に情報収集業務を持っている方がいらっしゃいましたら、一度RPAによる自動化を検討してみてはいかがでしょうか。
上記で紹介させていただいた事例のほかにも、弊社では、たくさんの自動化ロボットを作成・運用しております。
この業務も自動化できたりするのかな?など、業務フローのヒアリングから自動化可否のご提案までさせていただきますので、お気軽に下記よりお問い合わせください。
ペネトレイター株式会社 平石