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Boxとは?
Boxとは世界最高峰のセキュリティを持つクラウドストレージ(ファイル共有)サービスです。
Boxは世界中で使用され、日本でも1万社を超す企業に導入されている法人向けに開発されたクラウドストレージ(ファイル共有)サービスです。
その特徴は以下3点があります。
- セキュリティの高さと、細かなアクセス権限の設定が可能な点
- 1000を優に超えるアプリケーションとの連携が可能な点
- Businessプラン以上は保存容量に制限が無い点
以上の点からクラウドストレージ(ファイル共有)サービスとして多くの企業に導入されております。私もクライアントの業務フローの中にBoxを含むロボットの制作を経験しています。本日はRPAツールで「Box」を含む業務自動化ロボットを作成する際のTipsをご紹介いたします。
Box (ファイル共有サービス)を利用した自動化事例
Box (ファイル共有サービス)上にあるファイルの処理は簡単に自動化できます!
私が実際に担当した業務の中で、Box(ファイル共有サービス)を使った業務の自動化事例を3つご紹介いたします。
- Box (ファイル共有サービス)上の処理済ファイルをメールで送信
- Box (ファイル共有サービス)上に格納されているファイルのデータを基幹システムに登録
- Box (ファイル共有サービス)上に格納されているファイルをWEBサイトにアップロード
本来Box内のデータやファイルにアクセスするにはブラウザを経由することになりますが、上記の自動化業務事例では、Box内のファイルをローカルフォルダに同期せず、そのまま使うことが可能です。
具体的にどのように使っているのか、次のフェーズでご紹介いたします。
Box (ファイル共有サービス)を使用する業務の自動化のメリット
API経由のファイル同期が不要!
Box上のファイルを使用する際に、ブラウザ経由での操作以外、Box Driveというクラウドドライブを使ってファイルを操作することも可能です。
RPAロボットを作成する際に、Box Driveからクラウド上のファイルを直接アクセスすることによって、ロボットの処理時間を短縮することができます。
上記で紹介した事例②を元に、設定方法をご紹介いたします。
- Box Driveをインストールする
- デスクトップ上のBoxフォルダとファイルの同期を確認する
- 処理対象のフォルダとフォルダパスを取得する
- ロボットのファイルを開くアクションのファイルパス欄に③で取得したパスを設定する
設定方法①と②を行っていれば、その後の処理はローカルフォルダ利用する時の設定手順と変わらないので、設定も簡単にできます。
Box (ファイル共有サービス)を使用する業務の自動化で起きやすいエラー
先程RPAで自動化する際にBox(ファイル共有サービス)を使うメリットを紹介しましたが、実はデメリットもあります。
過去に我々が支援しているお客様の中で、Box DriveでBox(ファイル共有サービス)上のファイルを処理する際に以下の事象が発生しました。
ロボットを実行する際に、古いバージョンのファイルが処理されていた
その理由とは、クラウド上にあるファイルとBox Driveとの同期に遅延が発生していました。
ネットワーク環境やファイルの数・サイズなどの影響によりますが、過去にお客様側端末のBox (ファイル共有サービス)にアップロードした処理対象のファイル(163KB)が、ロボット実行機側のBox Driveへ反映されるまでに10~30分かかり、アップロード前のデータでロボットが実行されてしまいました。
最終的にどのように解決されたかは、次のフェーズでご説明いたします。
同期遅延を回避して「Box」(ファイル共有サービス)を自動化に組み込むには?
不要なファイルの削除や移動で回避!
上記4.のエラーは、該当フォルダ内に大量のファイル(約100ファイル)が入っており、フォルダの全体同期に時間がかかっていたため、同期遅延が発生していました。
改善策としては、RPAが処理するフォルダには、以下のように管理方針を変更しました。
- 処理対象外のファイルを置かない
- ロボットで処理完了のファイルは成果物フォルダに移動する
この改善策によって、同期遅延によるエラーを回避することができ、RPAの処理が安定しました。
上記の事例はあくまでも一例です。日々の業務でBoxはじめファイル共有サービスを含む業務の自動化を検討している、またはロボットの安定性に悩まされている企業様がいらっしゃいましたら、是非お気軽にお問い合わせください!御社の状況をヒアリングしたうえ、最適なご提案をさせていただきます。
ペネトレイター株式会社 星野