マクロの業務はRPAで自動化しましょう!

削減時間×人件費(1時間当たり)=コスト削減金額

 RPAのKPIとして削減業務時間数をチェックしていない企業はほとんど無いと言っても過言では無いでしょう。

 一方で目に見える削減効果という観点とは別に、将来のリスクに備えるという観点からロボットを作成するケースがあります。

 それは、Excelマクロ(VBA)・Access・オフコンといったレガシーITシステムが組み込まれた業務フローのロボット作成です。

 今日はその中で特にご相談を受けるケースの多い、Excelマクロ(VBA)を含んだ業務フローのRPAを活用した自動化について書いていきます。

1. マクロで行っている業務はRPAで自動化すべき業務

マクロにおけるデメリットやリスク

 Excelマクロ(VBA)はデータ処理に強く、VBAの知識があれば高度な動作の処理も実現可能です。その一方で、様々なデメリットやリスクが潜みます。

 VBAはスキルのある人材がいる場合は、Microsoft Officeを導入していれば追加コストが不要であり、非常に便利なツールです。

 ただ、VBAはスキルの習得にある程度の学習コストが必要になるため、そのスキルのある人材の異動や退職によりそのマクロの仕様変更等のメンテナンスをできる人材の確保ができないというリスクや業務の属人化により人員配置等に不都合が生じるリスクもあります。

 また、現在マクロを禁止している会社が増えている一方、RPAを推進している会社・官公庁・自治体などが増えているのも、まさにマクロをはじめとしたレガシーシステムのリスクを考慮したものでしょう。

2. 非効率なマクロの例

便利とされるマクロの中で、このような非効率なマクロはありませんか?

 マクロによる自動化の業務の中で、以下のように非効率なことを感じていませんか?

  • 消費税や元号などが変わり、既存のマクロでは対応しておらず、変更作業が発生。
  • 部署追加や名称変更などにより、既存のマクロに大幅な修正が必要。
  • 処理対象が増減したため、対象箇所はマクロ実行後手作業で追加処理。
  • 複数のマクロを使用していて、業務に連続性や統一性がない。
  • 部署内で各個にマクロを作成し、無駄が発生。
  • 破損したマクロの修復により業務の停滞。

 便利に使っている中で、メンテナンスが多発するマクロに対して、メンテナンスする手間が掛かる、メンテナンスできる人がいないなど、マクロを使うために逆に不便になってしまうケースがよく相談されます。

 ブラックボックスの不安を解消するために、可視化が可能なRPAによる自動化をお勧めいたします。

3. マクロからRPAに移行するために必要なこと

要点を抑えたら、今からでもマクロをRPAに移行できます!

 現在使っているマクロをRPAに移行するには、次の段階に分けて調査と自動化を行いましょう。

① 自社内でExcelマクロ(VBA)が組み込まれている業務を全てリストアップする。

② ①でリストアップした業務を以下3種に分類する。

  1.Excelマクロ(VBA)が改修出来ない(メンテナンスできる人材の不足)ため非効率な業務フローになっている。

  2.現在は問題なくExcelマクロ(VBA)が動いているが、社内外の要因による変更や業務フロー上にいくつかのシステムが含まれている。そのデータ元や連携ソフトの改修等でExcelマクロ(VBA)が使えなくなった際に大きなコストが発生する業務

  3.現在は問題なくExcelマクロ(VBA)が動いており、業務フローもシンプルであるがExcelマクロ(VBA)の仕様を理解しているメンバーがいない/いなくなる可能性がある。

③ ②で分類した結果によって以下の取り組みを行う。

  1.②の1、2は早期にRPAするべき。改修できない、仕様がわからないマクロを放置すると、マクロが使えなくなったときに、業務が一気に止まる恐れがあります。いち早く可視化すべきです。

  2.②の3ははRPAツールのマクロ実行を活用しつつ、ほかに優先的に自動化すべき業務がなくなったら、マクロからRPAに移行する。

 このように段階を分けて進めることによって、一気に運用を変えることなく、業務の効率化を享受しながら、自動化を進めることができます。

4.マクロとRPAの活用

相談を考えている方へ:コスト削減効果を最大限に出すためのツールの活用方法

 これからRPAを導入したい、RPAをさらに効果的に運用したいとお考えの方に、コスト削減効果を最大限に出すために、今使っているツールの活用がとても重要となってきます。

 私たちは、RPAだけのコスト削減効果ではなく、マクロをはじめとしたレガシーシステムが将来使えなくなるリスクをヘッジしたり、レガシーシステムのブラックボックス化により発生する非効率な業務を効率化したりなど、業務改善の観点から、RPAを本当に有効に活用する方法をご提案させていただきます。

 RPAツールの有効活用による業務の効率化にお悩みがある方はぜひお気軽にお問い合わせください。

本記事の執筆者

ペネトレイター株式会社 髙橋