RPAロボットについて各開発者しかその内容を把握しておらず、社内でどのようなロボットがどのようなスケジュールで動いているか、把握できていないということはないでしょうか。
社内で運用しているロボットは統一した運用ルールで運用管理をすることを推奨します。
今回はそんなRPAを運用管理する必要性や方法について紹介します。
なぜRPA運用管理をしないといけないのか
社内全体の効率的な運用を妨げる野良ロボットの発生を防ぐため!
RPAの運用をする上でよく課題に上がるのが社内での野良ロボットの発生です。
「野良ロボット」というのは、異動や退社などなんらかの理由でロボット開発者または管理者が不在になり運用停止して放置されているロボットや仕様変更が発生した場合に、当時の開発者しか業務内容を把握しておらず仕様変更やメンテナンスができないまま放置されているロボットのことを言います。
野良ロボットは単体でのエラーや動作不良によるデメリット以外にも野良ロボットによって社内の他のロボットと実行スケジュールが重複による実行スケジュールの遅延やエラー発生によって他のロボットの実行で派生エラーを引き起こすなど社内の自動化業務全体に大きなデメリットを及ぼす可能性があります。
では次のフェーズでどのように運用管理すれば良いかポイントで説明します。
運用管理するためのポイント
運用ルールを定める
RPAを運用していく上で大事なのは運用ルールを設定することです。
運用ルールによって社内でどんなロボットが、どのような仕様で、どのようなスケジュールで動作してるか共通のルールによって一元管理することで、以下のようなメリットがあります。
- ロボット実行環境の負荷分散
- 複数ロボットによる重複処理や処理漏れの防止
- 野良ロボットの発生の防止
- エラー発生時における他のロボットの修正必要性のチェック
- ドキュメントの共有による俗人化防止やナレッジの共有
ではどうやって管理すればよいか、例として弊社の管理表を基に説明します。
弊社では「Bot管理台帳」というファイルを使って作成したロボットや設計書を管理しています。
まず左側では作成したロボットの以下3点の情報を記載します。
- Bot管理番号
- Bot名
- Botの格納フォルダ
Bot名やBotの格納先はもちろん、管理番号を設定することによって部署内に複数のロボットがある場合でも区別がつきやすくなり、より管理しやすくなります。
次に右側には詳細の情報を記載します。
自動化対象業務の担当者やロボット設計書の格納先を記載することによって、業務内容の確認先や対象の設計書格納先などを一目で確認することが出来ます。
ロボットの管理をするには、改修や業務担当者が変更になったタイミングで都度管理台帳も更新をして、常に最新状態にしておくことが大事です。
運用を遵守するには
運用を遵守するポイントは2つ!
定期的に運用ルールなどの内容を見直す
まず運用ルールを定めたら定期的に内容を見直すことが大事です。
RPAツール導入当初はうまく遂行できていたルールでも、運用を重ねるうちに、ポリシーの変更や運用保守担当者の変更が発生している可能性があります。 都度RPAの稼働状況や業務に合わせて既存の運用ルールを見直しましょう
社内教育を徹底する
次に大事なのは社内教育を徹底することです。
運用ルールを設定していても、開発者または運用管理者個人で独自のルールで開発・管理する人が出てきてしまうパターンがあります。
設定した運用ルールに基づいてロボットを運用するために設定したRPA運用ルールの周知・研修を行い、統一した運用を行っていきましょう。
RPAツールを利用した自動化は行っているが運用方針が決まっていない、運用管理の方法がわからないなどのお悩みがある方は、ぜひ弊社までご相談ください。
ペネトレイター株式会社 星野